さてさてすっかり忘れていましたが、電子絵本『なぜなぜネコさん』シリーズのお話です。
新作出さないままはや3年。子どもたちもすっかり大きくなって絵本とか見向きもしないお年頃に。
それでもちらほらと読まれていくのが電子書籍の凄いところでしょうか。宣伝も何もしていないのに、さすがロングテールといったところです。物理本ならとっくに絶版になっているべきところです。
ご愛読ありがとうございます。
さて、データとして記録を残す意味で売上冊数全体の累計推移を見てみましょう。49ヶ月間のシリーズ累計です。
実は春先に少し冊数が出ています。2016年は本当に無料キャンペーンすらしていないので、ガチで野ざらしな結果なんですけどね。出るときは出るということもあるようです。
しかしその後は鈍化傾向にあるのが見て取れると思います。理由と思われるものについては後述します。
さて、2016年の売上額と貸出額(KOL、kindle unlimited)の比率を見てみましょう。
比率で言うと、売上:貸出で2:1をキープしています。2015年のグラフとほとんど同じじゃないかという感じです。
しかし実のところ、内容は全く異なるんですね。これが。
2015年はKOLのロイヤリティ支払いルールが変わった影響で、年の後半は貸出による額が激減しましたが、今年は逆です。
そう、kindle unlimitedが始まった影響がびっくりするくらい出ています。では、kindle unlimitedの開始前後で分けた場合の比率を見てみましょう。
わーを!
変更前の赤い部分がKOL、変更後の赤い部分がkindle unlimitedです。kindle unlimited開始以降、ロイヤリティの方が売上額を超えています。
ロイヤリティを大盤振る舞いし過ぎたのか、それともkindle unlimitedに読者が流れたのかのどちらなのかというと、後者です。kindle unlimitedのロイヤリティ算出ルールを加味すると、読者数自体は全体として鈍化傾向にあるのですが、今までは購入していた方の半分くらいがkindle unlimitedになっているという感じです。
つまり購入者が減り、kindle unlimitedで読む人が増えているということになります。今後、その傾向が強まるような気もします。
そもそも電子書籍の利用者は物理的な所有欲求があまりないのではないかと思う(私がそうです)のですが、そうすると購入するのもunlimitedするのもあまり違いはなく、ただそこに定額での読み放題体験という利便だけが提示されているという世界観なのかな? とか思ったり。
まあ、私はunlimitedでは読んでないんですけどね。申し込みすらしていないので。そもそもそんなに本読まないし。
まとめておきます。
- 新刊を出さなくなってから約2年、売上は今まで同様徐々に鈍化しています
- kindle unlimitedが始まって、購入からunlimitedへの読者の移動が起きています
- 個人作家的にはkindle unlimitedが主な収入源になりそうです
- なぜなぜネコさんカワイイよ
なんだか毎年何か違う感じになるので、経年変化は分かりづらいですね。今年はどんなことになるんでしょうか。そして新刊は。