雨谷の日和

過去20年で2,700を超えるアニメの第1話だけは見続けた僕のお勧めアニメがハズレなはずがない

漫画「デスノート」と人狼ゲームの類似性

週刊少年ジャンプに連載中の「デスノート」と人狼ゲームとに類似性があるよね?という話題を時々見かけたりするので、ちょっと考察でもしてみようかなと。
まずはデスノートのルールから。


1、デスノートの持ち主は、相手の本名を知っていればそれを殺すことが出来る
2、デスノートの持ち主は、相手の死に様を細かに指定することが出来る
3、デスノートに書かれた死に様が実現不可能な場合、相手は心臓麻痺で死ぬ
4、デスノート複数存在し、人から人へと渡ることもある
5、デスノートの持ち主は、別のデスノートの持ち主を(憑依している死神を見ることで)認識することが出来る


作中に少しの期間だけでてきた拡張ルール(?)として「デスノートの持ち主は憑依している死神と取引(寿命を献上)することで他人を見ただけでその本名知ることが出来る」というものもあったのですが、流石にこれは強力過ぎてすぐにご退場となったようです。
作中ではこのデスノートの持ち主である主人公が「キラ」と名乗り、次々と人を殺して行く訳ですが、その「キラ」を捕まえようとする「L」という探偵も登場します。


さて、ここまでだと単に「キラ=人狼」という図式だけが当てはまり、「L」は人狼ゲームにおける単なる村人に過ぎないわけです。読者は人狼サイドと村人サイドの駆け引きROMるだけということです。
人狼ゲームにあるような「占い師」「霊能者」「狩人」「狂人」といった要素もないため、それほど類似しているわけでも無いというのが私の正直な感想です。


ところが、ここ1ヶ月ほどでシナリオに変化がありました。
まず、主人公である「キラ」が「L」の追跡をかわすためにデスノートを「わざと」捨てたため、デスノートが他人に渡ることになりました。どうやら「キラ」vs「L」という筋立てだけではこれ以上の展開は無理と、シナリオサイドが判断したようです。
その時点から主人公は「L」側の人間になりました。一方、別の人物に渡ったデスノートは再び「キラ」の名のもとに使用され始めます。ただ、ここで変化として「キラ」の正体は読者には伏せられました。代わりに「八人会議」という謎の集団が舞台として登場します。新たな「キラ」はその中の1人である可能性が高い、という訳です。
彼らは互いに誰が「キラ」なのかを推測しつつ、その力を利用して自分の利益を得ようとする。こうなってくるとなんとなく、人狼ゲームに近い形になってきたようにも思います。また、読者にも「キラ」の正体が伏せられていることから、読者にも村人視点だけが提示されていることになります。面白い試みだと思います。


さて、今週の「デスノート」ではその八人の中の一人が「キラ」によって消されたことになっていました。また、残りの七人の中の一人に対し「L」からアプローチを掛けた結果、彼とスパイ取引を成立させることが出来ました。スパイはこの場合、人狼ゲームでいう「狂人」役に近い立場になったとも言えるでしょう(微妙に能力が異なるので完全に同じと言うわけではないんですが)。
この続きがどうなるのか、そして「キラ」は誰なのか。
私のお気に入り漫画の一つです。機会があれば是非ご一読を。