ということで今後は、短い文と長い文の時と同じように、文章中での悪文の位置で印象がどう変わるかを見ていく。
ただし悪文にも色々と種類があるので、ここではその代表として「ひらがなばかりの文」と「述語の無い文」「助詞のおかしな文」をそれぞれ取り上げてみる。
例文19)−1
わたしはもりについた。
木々の緑が眩しい。
風で葉音が揺れる。
例文19)−2
私は森に。
木々の緑が眩しい。
風で葉音が揺れる。
例文19)−3
私は森を着いた。
木々の緑が眩しい。
風で葉音が揺れる。
1番目は先頭の文が曖昧に思える。
2番目はむしろ、先頭の文の雰囲気が印象的に思えなくも無い。ただし文章全体が詩的な趣になってしまっているのは否めない。(それが悪いわけではない)
3番目は先頭の文の違和感で文章全体が曖昧になっているような気がする。