雨谷の日和

過去20年で2,700を超えるアニメの第1話だけは見続けた僕のお勧めアニメがハズレなはずがない

2008年07月期終了時感想総括

さて、そろそろアニメも一区切りなので総括をば。

[2008年07月期](終了時)
01.→ コードギアス 反逆のルルーシュ R2
02.→ 精霊の守り人
03.→ フルメタルパニック!TSR
04.↑ ストライクウィッチーズ
05.↓ SOUL EATER - ソウルイーター -
06.→ RD 潜脳調査室
07.↑ 夏目友人帳
08.↑ しゅごキャラ!
09.↑ 恋姫†無双
10.↑ イタズラなKiss
11.↓ 二十面相の娘
12.↓ 鉄腕バーディー DECODE
13.→ ひだまりスケッチ×365
14.↓ 魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜



コードギアス、第二期はかなりの駆け足でしたが、超展開で押し切るその覚悟や良し。第一期が、目的のためには手段を選ばず悪へ進み挫折。第二期は目的を見失い手段に振り回されたものの最後は全体最適のために自ら物語を再構築する。この2つの対比をそれぞれのキャラクターの立ち位置の変化から上手く描き出していたのではないかと個人的には考えています。結局最後まで立ち位置がブレ無かったシャルルん(+マリアンにゅ)とシュナイゼルんが物語の対立物として設定されていたということになりそうです。まあ、シャルルんは同監督のガン×ソードの鉤爪の男と同位置、シュナイゼルんは種死デュランダル議長と同位置ということで、局側設定の方が最終的な壁となるのはやはりちょっとスケール的には順序が逆、かなぁと思わざるを得ませんですが。その辺はこの放送枠の限界ということになるんでしょうか。いずれにしてもまた半年間、楽しませて頂きました。色々な意味で神作品でした。同監督の次回作を是非見たいです。お願いします。
精霊の守人、恐らく原作の練り込み自体が尋常ではないクオリティにあると推察されますが、それのアニメ化のために尽くされた才能と尽力にも敬意を。素晴らしいアニメーション、素晴らしい音楽とそしてそれを超える素晴らしいシナリオでした。プロダクションIGと言えば、既に過去の才能とか勝手に思っていましたが悔い改めます。すみません。展開の危なげなさと脚本の練られ方からするとコードギアスを凌ぐと言って過言ではない神作品、やはりNHKの本気作品はレベルが違うと再認識。楽しませて頂きました。
フルメタルパニック、安定した作画とクオリティ、全てが良作ですが、やはり原作のもともと持つ陰惨さが目に付きました。ふもっふは気軽に楽しめる神作品ですが、こちらはずっとダウン調の脚本が続くので、いまひとつ爽快感に欠けるのは仕方が無いのですが…。
ストライクウィッチーズ、上位3作品に比すると、アニメーション的な面での安っぽさはどうしても否めないのですが、それでも今期最もはっちゃけたヴァカアニメ、監督は是非とも病院で検査を的な作品でありました。非常に楽しめました。GONZOなんてもう倒産したと思っていましたが、なんですかまだまだイけるじゃないですか。とかなんとか勝手なことを思ってましたが、どこかの親切なお友達がGONZOを買い取ったとかで、これからも是非ともこういった軽めの楽しい作品を期待します。パンツじゃないから恥ずかしくありません。
ソウルイーター、いやはや原作のヌるさには呆れ返ってしまっていますが、アニメ的にはやはり素晴らしい仕事振りで感嘆するばかりです。鬼神様の実に気持ち悪い作画とかぶっちゃけ怖いんですが。それにしてもエクスカリバー様はいつも最高です。まだ続くっぽいので今後も楽しみです。
RD、作画安定、音楽は素晴らしい、演出もこなれてて秀逸、脚本も手堅く興味深い。しかしなんでしょうね、もう一手が欲しかったこの感触は。良作品で楽しめましたが、作品の主張する何かがもうひとつ物足りなかった気がしました。いや、これは本当に個人的なわがままに過ぎないのですが、電脳未来で地球環境問題を最終テーマに持ってこられても実感がまったく沸かないんですよね。押井監督っぽく、人間の内面ばかりにこだわるのもどうかと思いますが、地球律という曖昧な概念を守るべき何かとして取り扱うのは共感に結びつき難いかなぁとか。電脳的な小ネタはとても興味深かったのですが…。
夏目友人帳、実にのんびりとした作品でした。人情モノとしては良くできていたと思います。妖怪だけど。まあ、妖怪独特の設定とかはかなりどうでも良さ気に処理されてて、それよりももっと人間臭い諸事情ばかりが取り上げられているので、なんというか妖怪モノでなくても別に良いんじゃないかとか思わないではないですが。まあ少女マンガが原作だから、そこら辺は気にしない方向が正しいのかも。これからも月刊Lalaは日本水泳の速度向上に貢献すると良いと思います。
しゅごキャラ、実に安定しています。しゅごキャラ自身の特性とか、交換とか、色々とシナリオに絡むところはとてもお子様向けとは思えない神設定。そのうち二身キャラチェンジとかでもやりかねない期待感がありますね。三条キュンとかあっさりご退場してみたり、ジャックス席は入れ替わり激しいよな。空席の扱いをどうするとか、まだまだお話の膨らませ方もありそうです。
恋姫†無双、いやー、あまり期待してなかったですが、結局半年間楽しんでしまいました。三国志の登場人物をびしょうじょキャラにリメイクするものだから、オープニングのアレがいったい誰なのかが気になって。個人的にはトウタクさんが可愛かったのでオッケーです。おっぱいはいいですよねおっぱい。
イタズラなKiss、ベタな恋愛モノでしたが、高校生時代から大学、結婚、就職そして出産と、なんというか単なる青春モノを超えてつまりは人生という感じ?主人公のバカさ加減と実に単純な脚本は見ていて恥ずかしいんですが、直球なお話も悪くは無いですね。全体的には安定していた作品でした。
二十面相の娘、アニメとしては良くできているのですが、なんというかシナリオがいまいちでしたね。例えば、ラスボスが3つの塔からデンパを放射して悪いことをしようとするのですが(以下ネタばれ)、そのうちの1本を主人公が壊して、それを悪い奴が直しに行く場面、ここで主人公はその悪者を追って、塔の修復を阻止しようと死闘を繰り広げるのですが…普通に考えれば、悪者を追うよりは他の2本の塔のいずれかを壊しに行く方が合理的に思えてしまうとか、そういう脚本的に練りの足らないところが多かったように思います。もしもこれがコードギアスなら当然、悪者が1本を修復した瞬間に他の2本が同時に爆破され、しかし何故か笑う悪者、上空から簡易デンパ塔をぶら下げた20機の飛行船が飛来しすかさず起動、そう、実は悪者が修復したかったのは3本のデンパ塔システムではなく、空中デンパシステムのメインコントロールだったのです!主人公の仲間たちの活躍空しく蹂躙されるトーキョーシティ、しかし間一髪で間に合ったコードネーム「おじさま」の操縦する小型機が飛行船を撃墜、多大な被害を残しつつも最悪の事態は回避、とかそういう超展開を見せてくれるところだと思うのですが。いや、それはないか。
鉄腕バーディー、古い作品を今風にアレンジして、それなりに楽しい作品になっていたと思います。ただ、全体的なクオリティには残念なところもちらほら。あと、各キャラクターの練り込みが少し足らなかった感触がちょっと物足りなかったでしょうか。
ひだまりスケッチ、アニメとしての奇抜で斬新な演出はさすがですが、内容はどうでもいいようなぐだぐださでした。高校生の女の子同士が互いを褒め合うだけの世界観というのは見ててつまらないですねー。いや、まあ、いいんですけど。雰囲気は明るくほんわかで楽しかったです。
魔法遣いに大切なこと、ある意味で意欲作だとは思うのですが、企画の意図は空回りだったように思います。実写的な背景とか、思ったよりも違和感無かったですが、そこで動くキャラの作画がおざなりだったりとか。クラスメートや先生のキャラの作りこみも上っ面だけで滑り気味だったような。それで最後は主人公の病気の問題とか、実に分かりやすい人生劇場?内容はケータイ小説っぽさでも狙っていたんでしょうか。


さてさて、そろそろ10月新番組の季節ですねー。