雨谷の日和

過去20年で2,700を超えるアニメの第1話だけは見続けた僕のお勧めアニメがハズレなはずがない

自宅ネット環境再考4

自宅のLANをギガビットにしよう計画、まずはネットで色々調べてみるところから始めるわけです。
値段とか。どれがお勧めか、とか。
で、テキトーに調べて回っていると、なにやら妙に2chのスレがひっかかってきます。
過去の経験上、何かの物事について選択肢ごとにかなりの有利不利がある場合、たいていそれは2chで論じられてどこかにまとめてあったりすることが多かったので、これはまたぞろ何やら「買ってはいけない」系のウンチク情報があるのだろうと思って見て回りました。
それらの話を総合すると。


・1GbpsのLAN(1000BASE-Tが主流)の機器は発熱が凄い。
・だから、まともな機器を選ばないと熱暴走とかで結構酷い目に遭う。
・特にLANボードの性能はチップのメーカによってかなり違ってくる。
・正直、蟹のチップは最悪。
インテルのチップは素晴らしい。


ということのようです。実際に上記のようなことを検証しているデータサイトもあったりして、勉強になりました。
熱暴走云々については、最近は状況も改善されてきているようで、あまり気にしなくても大丈夫という意見もありました。しかしまあ、小さい筐体のパソコンとかに組み込むときに一番問題なのは廃熱だったりしますから、気にしておくにこしたことは無いと思います。
あと、蟹さんとインテルの違いについては、以下のような感じでした。


・蟹のチップはもともとの設計思想が「CPUにもネットの処理をさせることで、チップの負荷を下げ、コストダウンを実現する」というもの。
・よって蟹チップはもともと性能が低い上、ネットワークの処理負荷が高くなるとCPUの処理負荷が高くなる。
・つまり、CPUの性能が低いPCだとシステム全体の性能が劣化し兼ねない。
・しかも何故か発熱が凄い。
インテルのチップはほとんどを自前で処理してしまうので、CPUにほとんど負荷が掛からない。


ということのようです。
蟹チップを採用しているLANボードにはIO Data、corega、Buffalo(メルコ)の製品があるようです。そこら辺の家電系量販店で売られているボードは大抵がこのタイプで、1枚約3000円くらいで購入可能です。
一方、インテルのチップを積んだ製品はインテル自身が出しているボードしか見当たりませんでした。これは秋葉原では手に入るようですが、そこら辺のお店では全く見かけません。値段は8000円くらいするようです。


ということで、私としては是非インテルのLANボードを手に入れたいわけですが、結構入手は難しいようです。
しかしまあ、そこはそれ。最近はネットで通販してくれるお店も増えているので、それで注文してみました。
ああ、あと一応、蟹チップのボードも予備(マザーボードとの相性でインテルのものが動作しないというようなケースも想定して)に1枚、買ってきました。
で、その二つのボードを妻の人に見せて「どっちが高いと思う?」と聞いてみました。まあ、意地の悪いクイズのようなものです。
「こっちでしょ」
しかし何故か妻の人は瞬時にインテル製の方を指差しました。


インテルのボードにはスルーホールがあるが、蟹のはレジストで埋めている。スルーホールがある方は放熱性に優れているが、回路の取り回しの精度が要求されるのでその分値段が高くなりやすい。レジストで埋めるのであればそんなことは気にしなくて良いから、低コストで済む。
インテルのボードのコンデンサはチップ型だが、蟹のはディップ型。一般にディップ型は熱に弱く価格も安い。チップ型は色々メリットが多く性能も良いのが多いが価格が高い。
・ていうかインテルの奴ってコンデンサの並びをわざわざ整列させてるじゃん。設計者の趣味の領域だけど、結構手馴れてる。
インテルのチップは基盤に乗っているから、足がボール状(ボールグリッドタイプ)になっているはず。これは回路設計上、優位な点が多いから良いんだけど技術的に難しいから値段が高い。一方、蟹の奴は良く使われるタイプ(導線がチップの周囲から四方に伸びているアレ)で、安そう。
インテルのはクリスタルがボードの端よりもかなり内側に配置されている。セオリーとしてはそれで正しい。一方の蟹はクロックを端ぎりぎりに取り付けている。これは感心できない設計。


と、いうことで値段は一目瞭然でインテルの方が高いのだそうです。凄いですね。
よくよく考えたら、妻の人は結婚する前、回路設計のベテランCADオペレーターだったのでした。
クイズを出す相手を間違えたか。