私と妻の人とで作っている電子絵本『なぜなぜネコさん』シリーズですが、すっかり新作がご無沙汰になってはや2年近くが過ぎました。
それでもちらほらとお買い上げ頂いてはいるようで、シリーズ累計でとうとう実売2,000冊を超えました。ご愛読いただきありがとうございます。
2014年にどうだったかという話を1年前くらいに書いたのですが、その後どうなっていったのかについて今回は記しておこうと思います。
まずは売上冊数全体の累計推移から。
2014年からの傾向はそのままで、順調に売れ行きは鈍っているようです。新刊出していないので、そりゃそうだという話ですね。
一応、春先に無料キャンペーンを告知も宣伝もきんどうもせずにこっそり行ってみたのですが、特に大きな反応はありませんでした(というかその後2ヶ月くらいはむしろ売り上げが下がった)。
電子書籍界隈では「無料キャンペーン自体に販促効果があるわけではない」との噂もあるわけですが、体感的にはその通りかなーと。何かしらのお祭り的な盛り上げがあって、そのネタの一つとしての無料キャンペーンでないとダメなんだろうと、個人的には思います。
2015年という年は、電子書籍がそれなりに普及した年だったと認識しています。特にマンガは『kindleで』というよりはマンガアプリで急速に一般に認知されたような気がしないでもなく。
ただ、『なぜなぜネコさん』シリーズは絵本なのでその流れとはあまり関係ない気はします。
次に2015年のシリーズ売上額と貸出(KOL、Kindleオーナー ライブラリー)による額の比率を載せておきます。
2014年同様、額で見ると貸出の割合は3分の1くらいで2015年も無視できないものでした。
ただ、KOLのロイヤリティ支払いルールが2015年夏に変更されているんですよね。今までは読まれた冊数に比例して支払いが行われていたのですが、夏からは読まれたページ数(正確にはページ数に相当するなんらかの値)に比例する支払いになりました。
これが、絵本のように1冊あたりのページ数がそもそも少ないコンテンツには相当な痛手になりました。
まあ、1冊あたり数百ページの小説に比べて、今までロイヤリティをもらいすぎていた、という見方もできるわけですが……。
でも絵本ってページ数の割に手間暇かかっているので、それはそれで文字だけのコンテンツと同じ評価基準を受け入れるというのもなんとなくしっくりこないんですけども。
ともあれ、そのルール変更の前後で売上額と貸出による額を比較すると、その違いにがくぜんとします。外側がルール変更前、内側がルール変更後ですね。
いやー、もうこれKOLは売上的には無視できるくらいのものでしかなくなってしまいましたね。ちなみに冊数でカウントすると、貸出はやっぱり売上分の10分の1くらいです。まあ、金額的にも相応の比率になったというべきか。
最後にそれぞれの巻ごとの売上冊数の推移も載せておきます。
『なぜなぜネコさんとわるいオバケ』は相変わらず人気です。それ以外だと『なぜなぜネコさんとサンタさん』が他とはちょっと異なる売れ方をしていますね。
まとめておきます。
- 新刊を出さなくなってから1年以上、売上は2014年と同様に徐々に鈍化しています
- KOLと売上の額対比は1:2くらいでしたが、KOLのロイヤリティ支払いルールの変更後は1:9くらいに激変しました
- 『なぜなぜネコさんとわるいオバケ』と『なぜなぜネコさんとサンタさん』が売れ筋のようです。
- なぜなぜネコさんカワイイよ
来年も忘れていなければまたまとめを書こうと思っています。 新刊も出したいですが……しばらくは無理でしょうねぇ。